以前読んだ本ですが、もう一度読み直してみました。
「こんなこと書いてあったっけ?」というようなことがありましたので、記しておきたいと思います。

フランス人の俳人の、マブソン青眼さんの著書です。
【一茶とワイン】より
17 俳句は葡萄酒である
・・・・・・・また、葡萄酒造りも俳句造りも”余情的”な創作です。葡萄酒は葡萄という「自然の恵み」で作られていますが、同時に長年の経験で培われた感性に基づく、密やかな人為によって芸術品として生まれるのです。・・・・・・・(中略)・・・・・・日本の俳句もまた、多くは「自然の観察」に基づいて創られています。しかし同時に長年の実作経験によって培われた感性が密やかに働いてはじめて、芸術作品になり得るのです。冷たい写生に終わって、人の心を揺るがさない俳句は文芸として無意味になってしまうでしょう。例えば子規の一物仕立ての名句「鶏頭の十四五本もありぬべし」は葡萄酒でいえば、品種を一つしか使用していません。しかし、単純そうなものでも、本当は写生に終わらず「子規」という、すっきりした人間の味がしますね。
このことをふまえて、青眼さんは、名句をワインに喩えています。
・古池や蛙飛込む水の音(芭蕉)
ブルゴーニュの赤の王、「ロマネ・コンティ」。ベルベットの手袋の中の鉄の手のような妙薬。一見では平淡な味ですが、計り知れないほどの深み、多重性、独創性、力を潜めています。
・我雪とおもへばかろし笠の上(其角)
シャンパーニュの「ドン・ペリニョン」。高級なシャンパーニュは重くて渋いものが多いですが、ドン・ペリニョンだけ、軽やかで、鋭くて、上品なエスプリにたけています。
・柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺(子規)
ボルドー赤の不動の傑作、「シャトー・ラトゥール」。近代的なワインであるボルドーの中でも最も古典的な渋みの伝統を継承。
などなど・・・・。
俳句をワインに喩えるって、おもしろい!って思いました。
これからワインを飲む時には、このワインは・・・・・ってどの俳句が最適なのか、検証してみたいと思います(^-^*)/
